「明日から学級閉鎖」を変えられないか。5回の議会質問とその後

「明日から3日間、学級閉鎖になります」
突然届く学校からの連絡。
子どもの感染が心配なのはもちろんですが、仕事はどうする? 誰に預ける? ひとりで留守
番できる?
翌日の予定を、急いで調整しなければならない保護者がいます。
2023年12月、そんな声をきっかけに議会で質問を始めました。
最初に考えたのは、学級閉鎖中の子どもを預かる仕組みです。
でも、調べていくと、すぐに実現するのは難しいことが分かってきました。
それなら、せめて準備する時間をつくれないか。
そこから生まれたのが「学級閉鎖注意報」という提案です。
2023年12月から2025年9月まで、5回の議会質問を通じて何を問い、どんなことが分かったのか。これまでの経過をまとめました。
令和5年(2023年)
12月議会
突然の学級閉鎖。子どもの預け先はないのか。
学級閉鎖で困る保護者の声を集めると、仕事を休めない家庭、ひとり親家庭、障がいのある子どもを育てる家庭、家族の介護を担う家庭など、それぞれに切実な事情がありました。
感染していない子どもまで、突然、自宅で過ごさなければならなくなる。
そんなとき、学童保育などで受け入れることはできないかと質問しました。
市からは、ファミリーサポートセンターの利用について答弁がありました。
では、その制度は本当に急な学級閉鎖の受け皿になるのでしょうか。
令和6年(2024年)
3月議会
「制度がある」と「実際に使える」は同じ?
前回の答弁を受け、私自身がファミリーサポートセンターに登録してみました。
説明を聞くと、依頼してもすぐに子どもを預かってくれる人が見つかるとは限らず、長期間待つ場合もあるとのこと。
特に、急な対応が必要な家庭や、子どもに障がいなどの特性がある家庭では、利用の難しさがありました。
制度はあっても、必要なときに使えなければ、困りごとは解決しません。
学級閉鎖時の受け皿として、実際にどの程度利用されているのかを質問しました。
6月議会
預け先が難しいなら、せめて「準備する時間」を。
これまでの答弁を踏まえると、学級閉鎖中の預け先をすぐに整備することは難しい。
そこで、保護者の方々と改めて考えました。
「もうすぐ学級閉鎖になるかもしれません」
そんな注意報を、事前に出せないだろうか?
100人近い保護者へのアンケートでは、9割以上が事前の注意喚起を希望しました。
保護者が求めているのは、必ず当たる予測ではありません。
仕事や家庭の予定を調整するための、少しの時間です。
この議会で初めて「学級閉鎖注意報」を提案しました。
9月議会
686人の署名と、すでに実施している学校の存在。
市からは、不確かな情報の通知は保護者の混乱を招くおそれがある、という答弁がありました。
本当にそうでしょうか。
注意報を求める声を届けるため、電子署名を開始。686人の署名が集まりました。
さらに、大阪市の小学校では、すでに学級閉鎖の可能性を事前に知らせる取り組みが行われていることが分かりました。
校長先生にも直接お話を伺い、運用方法を調査。
他市で実施されている事例を示しながら、高槻市でも導入できないか、改めて質問しました。
令和7年(2025年)
2月
日本教育新聞に掲載されました。
学級閉鎖注意報をめぐる取り組みが、2025年2月3日付の日本教育新聞に取り上げられました。
また、同年3月には長崎市議会でも学級閉鎖の事前注意喚起について質問が行われています。
高槻市だけではない、全国の子育て家庭に関わる課題として考えるきっかけになりました。
9月議会
全校が難しいなら、一部の学校で試せないか。
学級閉鎖注意報は、まだ高槻市で導入されていません。
そこで、一度に全校で始めるのではなく、一部の学校で試行できないかと提案しました。
市の答弁は、試行的な導入は考えていない、というものでした。
続けて、まずは学級閉鎖による保護者の困りごとや、事前情報へのニーズを市として調査できないか質問しました。
しかし、市としてアンケートなどを実施する考えも示されませんでした。
5回の質問で、問いはここまで進みました。
最初は、「学級閉鎖中の子どもを預かれないか」
という問いでした。
そこから、
「既存の制度は、緊急時に本当に使えるのか」
「預け先が難しいなら、事前に知らせることはできないか」
「他市でできていることを、高槻市でも試せないか」
へと変わっていきました。
約100人へのアンケート、686人の署名、他市の事例調査、新聞掲載。
一方で、高槻市での制度導入には至っていません。
まだ、途中です。
学級閉鎖は、子どもの感染拡大を防ぐために必要な措置です。
その一方で、突然の休校によって困る家庭があることも事実です。
感染対策を大切にすることと、保護者が準備できる時間をつくること。
その両方を考えられないでしょうか。
保護者が欲しいのは、必ず当たる予測ではなく、準備するための時間。
これからも、学校現場の負担や情報の正確さにも目を向けながら、できる方法を考え続けたいと思います。
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