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令和8年3月議会 一般質問④インクルーシブ教育の理念と実践について

  • 執筆者の写真: 西村ゆみ
    西村ゆみ
  • 4 日前
  • 読了時間: 5分

高槻市におけるインクルーシブ教育の理念と実践について


<私の質問>


近年、国は共生社会の形成に向けて、インクルーシブ教育システムの構築を政策として掲げています。


文部科学省は、インクルーシブ教育システムについて、障害のある子どもとない子どもが可能な限り共に学ぶことを基本としつつ、一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な指導や必要な支援を行う教育の仕組みであるとしています。


重要なのは、単にすべての子どもが同じ教室で学ぶこと、いわゆる「統合」にとどまるものではなく、子どもの状況に応じた支援や合理的配慮を適切に提供しながら、共に学ぶことを基本とした教育環境を整えていく点にあると考えます。


なお、合理的配慮の提供については、障害者差別解消法により行政機関においては既に義務とされており、令和6年4月からは民間事業者についても義務化されています。


高槻市においては、これまでも「共に育ち、共に学ぶ」という考え方を大切にし、地域の学校で障害のある子どもが学ぶことを尊重してきたものと理解しています。


また、市の子ども施策に関する計画においても、通常の学級において障害のある児童生徒と障害のない児童生徒が共に学ぶ「交流及び共同学習」を推進してきたと記載されています。


このように、本市が長年にわたり共生の理念を大切にしてきたことは、大変意義のあることだと考えています。


一方で、理念が掲げられている中で、現場の状況についても丁寧に見ていく必要があるのではないかと感じています。


現在、支援学級と通常学級を行き来する子どもは増えていると伺いますが、それがインクルーシブ教育の理念に沿った形で、子どもたちが共に育ち、共に学ぶ環境として十分に機能しているのかについては、丁寧に検証していく必要があるのではないでしょうか。


現場では、教職員が多忙な状況にある中で、結果として既存の授業スタイルや学校運営に子どもを適応させることが優先され、必要な支援や配慮を十分に講じることが難しくなっている場面もあるのではないか、との声も聞かれます。


また、診断のある子どもだけでなく、


・学習面に特性のある子ども

・行動面に困難を抱える子ども

・不登校傾向にある子ども


など、多様な背景や支援ニーズを持つ子どもが増えていることも、現場の実態として指摘されています。


こうした子どもたちが、教室の中で安心して学び、自分が受け入れられているという実感を持ちにくい状況があるとすれば、それは不登校の未然防止という観点からも看過できない課題ではないかと考えます。


これは決して現場の教職員の努力を否定するものではなく、むしろ教職員が子ども一人ひとりに向き合うために必要な時間や体制、支援の仕組みをどのように確保していくのかという、構造的な課題として捉える必要があると考えています。


また、子どもたち自身が多様性や共生について考える機会を持つことも、インクルーシブ教育を進めていく上で重要な視点ではないかと考えます。


そこでお伺いします。


インクルーシブ教育については理念が示されている一方で、明確な達成指標があるわけではありません。


そのような中で、本市として、子どもたち自身が多様性や共生について考える機会を学校教育の中でどのように位置づけているのでしょうか。


例えば、授業の中でインクルーシブ教育について子どもたち自身が考える機会を設けることは、共生社会を担う次世代の育成という観点からも重要ではないでしょうか。


子どもたちが主体的に多様性を理解し、互いを尊重する社会を築いていくための教育について、本市の見解をお伺いします。


また、学校教育の中でどのような具体的な取組を行っているのかについてもお示しください。


<答 弁>


通常の学級で、障がいのある児童生徒と障がいのない児童生徒が、日常的に共に学習する機会をもつことは、全ての児童生徒が多様な生き方を認め、支え合うことができる共生社会の実現につながるものと考えています。 各学校においては、各教科の授業や道徳、特別活動等の学習活動において、多様な背景をもつ仲間の立場を理解し、自分とは異なる意見も尊重しながら合意形成を図り、共に協力するなどの経験を通して、よりよい社会の形成者となるための基礎を養うことができていると考えています。


<最後の意見要望>


インクルーシブ教育の理念が共有されていることは大変重要である一方で、子どもたち自身が多様性や共生について主体的に理解し、言語化していく機会をどのように確保していくのかという視点も重要であると考えます。


単に同じ教室で学ぶ機会があるだけでは、障がいとは何か、多様性とは何かについて十分に理解されないまま、結果として戸惑いや我慢を感じている児童生徒がいる可能性も否定できません。


だからこそ、子どもたち自身が多様性や共生について考え、対話し、理解を深めていく機会を、教育課程の中で意図的に位置づけていくことが必要ではないでしょうか。


こうした学びは、共生社会を担う子どもたちの育成につながるとともに、誰もが安心して過ごせる学校づくり、さらには将来の高槻市のまちづくりにもつながっていくものと考えます。


今後、インクルーシブ教育の理念をより実効性のあるものとしていくためにも、多様性や共生について学ぶ機会を教育課程の中に位置づけていくことを検討していただくよう求めます。


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「共に学ぶ」とは、どういうことなのでしょうか?


インクルーシブ教育の理念が共有されていることは、とても大切な一歩だと感じています。


その一方で、子どもたち一人ひとりが安心して過ごし、互いを理解し合える環境になっているのか、改めて考えさせられました。


単に一緒にいることだけではなく、子どもたちが安心して過ごし、お互いを尊重できる関係が育まれているのか。


子どもたち自身が多様性について考える機会は、十分にあるのでしょうか。

現場の声に耳を傾けながら、これからも大切に考えていきたいと思います。


今回の一般質問について、背景や問題意識をより分かりやすくまとめた記事をnoteにも掲載しています。詳しくは



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